アフターピルの使用には正しい知識が必要
男女の間で行う性行為は、お互いの理解を深めるだけでなく絆を強くし、愛情を表現するためには必要不可欠ですし、結婚した後の性行為に関しては夫婦の生活を円滑にするためにはとても重要なものであると言えます。
しかし、性行為をする本来の目的はそれにより子孫を作り残すということに尽きますので、計画性の無い性行為は意図していない妊娠に繋がる可能性も高く、結婚していない場合には大きなトラブルになることもしばしばあります。
そのため意図していない妊娠を防いだり、計画的な子作りのために使用されるのが避妊具や避妊薬と呼ばれる類のもので、男性の場合はコンドーム、女性の場合はピルといった薬が代表的なものとなります。
アフターピルの正しい知識を学ぼう

避妊具や避妊薬を使用することでむやみやたらに妊娠することを防ぐことが出来ますし、妊娠のリスクを軽減させながら安心して性行為を行うことが可能になります。
現在、海外に比べて日本では避妊具や避妊薬が非常に入手しやすい環境が整っていますし、多くの人が妊娠のリスクを十分わかっているため避妊具などを率先して使用するケースが多いと言えます。
しかしどれだけ避妊具などを使用していた場合でも、避妊具自体に問題が起きる可能性もありますし、女性の使用するピルに関しても性行為の前に飲んでおかないと効果が得られないということになります。
性行為中にコンドームが破けてしまった場合や、ピルを飲み忘れた場合には、どうしても妊娠のリスクが高まってしまうことになりますが、それを出来る限り回避することが出来るものが「アフターピル」と呼ばれる避妊薬となります。
アフターピルはその名前の通り性行為後でもピルの効果効能を出すことが出来る薬であり、通常のピルと基本的な避妊の方法は同じになります。
通常のピルの場合は、「低用量ピル」と呼ばれる避妊薬であり、毎日定期的に飲み続けることでホルモンバランスを操作し排卵を抑制することが出来る為、卵子への精子の定着を防ぐことが出来ます。
排卵を抑制することによりコンドームなどの避妊具を使用しなくても妊娠し辛くなるので、計画的な妊娠を行う場合などに用いると便利な避妊薬となります。
しかし低用量のため定期的に飲まないと効果を発揮できないと言うデメリットもあるものとなっていますし、飲まない期間が続くとその効果を得ることが難しくなります。
アフターピルは継続的に飲まなくても性行為後に飲んだ場合でも妊娠するリスクを軽減できる避妊薬であり、一般的には「緊急避妊薬」と呼ばれるものとなります。
低用量ピルとの大きな違いはその容量で、アフターピルの場合中容量~高容量と呼ばれる非常に濃度の濃いものとなっています。
それを緊急時に摂取することで精子の着床を防ぐことが出来ます。
基本的にアフターピルの場合は通常のピルとは異なり飲んだ時だけ強制的に着床を防ぐことが出来るものなので、コンドームを使用していたのに破れてしまったり予期せぬトラブルで膣内で射精してしまったといった緊急時のみ使用するものとなります。
非常に効き目が強いので継続的な使用には向きませんし、通常のピルの場合はほとんどない副作用も緊急避妊薬のアフターピルの場合は顕著に副作用が現れることになります。
アフターピルの効果を発揮させるにはどうしたらいいの?

使用に関しては性行為後72時間以内に1回目の使用を行わないとアフターピルの効果を発揮することが出来ません。
72時間という制限時間は卵子に対して精子が着床するまでの時間となり、72時間を超えてしまうと着床してしまい妊娠を回避することが出来なくなるためです。
72時間以内の服用に関してはピルと同じくホルモンバランスを操作し排卵を抑制することが出来ますので、妊娠のリスクを大幅に低減することが出来ます。
72時間以内の使用が効果的となってはいますが、出来るだけ早く使用すればそれだけ排卵を抑制し妊娠を回避する効果が高まりますので、トラブルにより妊娠の恐れがある場合は早急に使用する方が良いでしょう。
時間がたてばたつほど妊娠リスクが高まると言うことになるのでそれも十分に理解しておかなければいけません。
アフターピルを使用することで性行為後でも妊娠のリスクを回避できますが、使用すれば必ず妊娠を防ぐことが出来るわけではありません。
アフターピルを使用した場合に妊娠を回避できる確率は約80%と言われており、20%の確率で妊娠を回避できないこともあります。
そのため性行為での妊娠を防ぎたいのであればコンドームの使用とピルの継続的な服用を行い、もしもの時のためにアフターピルも用意しておくという使い方が最も効果的なものとなります。
アフターピルを過信しすぎていると妊娠してしまうこともありますし、毎回アフターピルを使用すると体への負担も非常に大きなものとなるのでそのことを十分に理解した上でアフターピルを使用することが望ましいと言えるでしょう。
上手に使用すれば妊娠リスクを軽減出来るだけでなく計画的な子作りにも利用できますので、その性質と使用の際のリスクや副作用を正しく理解しておくことが重要なポイントとなります。